iosif_or_something

about something about me or something about something

Storytime 2

高校のときの話。あるきっかけで天使のような女の子と知り合いになった。
足が細くて髪が長くて綺麗で利発で僕はいつも前を歩く彼女のふくらはぎをこっそり盗み見てた。
シーズライクアンエンジェル、アイムアクリープ。
朝、学校の前であったりすると彼女はおはようといってくれる
僕はとてもか細い声で返す「ああ、うん」
学校帰りに会ったときは一度途中まで一緒に帰ろうといってくれた
僕はとてもか細い声で返す「ああ、うん」
寝台列車での旅の朝、彼女が突然僕の座席に来て写真を撮りたいのだけどといってくれた。天使みたいな笑顔で。
僕はまるで予期してなかった事態にうろたえたあげく寝ぼけた声で返す「ああ、うん、今度、また」
多分それで愛想が尽きたんだと思う。次第に彼女はあまり相手にしてくれなくなった。

そんな感じで前を歩く彼女のふくらはぎとお気に入りの長い髪の毛をこっそり盗み見るだけの生活に戻った。望んでそうなったわけじゃない。
一度デパートで働いてるという噂を聞いてこっそり盗み見に行った。彼女はやっぱり綺麗だった。実際のところすぐに見つかってしまったので盗み見るのには失敗したのだけど。ブランクの分腕が落ちてたのだ。しようがないから客の風を装ってか細い声で挨拶した後そそくさと立ち去った。そうやって僕は婦人服売り場を後にした。